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老大学生奮闘記#35 復讐の唄

 

「アダとツィラよ、私の声を聴け。レメクの妻たちよ、私の言うことに耳を傾けよ。私は一人の男を、私が受けた傷のために殺す。一人の子どもを、私が受ける傷のために。」(創世記4章23節)

 

 創世記の物語は、エデンの園での人祖の失敗の刈り取りが続きます。カインの子孫にレメクという人がいますが、彼は彼が受けたどんな仕打ちにも復讐を誓い唄います。

アダムとエバにおいて神との関係が崩れました。その結果が人類に蔓延した人間関係の崩壊です。レメクの復讐心は歯止めが利かない状態になっていますが、もちろん人間はそんな分からず屋ではありません。長い歴史の間では教養が進み自制心が働くようにはなっています。

 

 しかし、自制心と言うものはバネの力を抑えるようなもので、爆弾を抱えているようなものです。アメリカの開拓時代から250年の間、二つの家族の間で復讐による殺人が延々と続いたという話があります。これが政府の介入によって解決したのは20世紀の半ばでした。

 

 復讐心とは一種の情熱で「炎」に例えられます。小さい間に消さなければなりません。人間関係は均衡の上に成り立っています。借り貸しの関係でこれが崩れると計算が合わない、と言う論理が成り立ちます。これは清算しなければなりません。大昔に独裁的な王がこのために法律を立てました。それが「目には目を、歯には歯を」です。これは反座の法と言われ、これで復讐心を決済しようと言うわけです。

 

 こうした復讐心に対して、聖書はどのような解決策を示しているのでしょうか。残念ながら人間レベルでは不可能でしょう。この問題にも神の介入が必要です。この章の25節に、アダムの妻がセツを生んだと記されています。この人の子孫にアブラハムがいます。このアブラハムの子孫にキリストが誕生します。長い長い歴史を通して神様が働かれ、エデンの園での失敗から解放するために、神が救い主を準備されました。

 

神は「復讐はわたしのもの。わたしが復讐する」(ローマ12章19節)と言われました。神は天におられて人間の行動をすべて覚えておられます。そしてすべての人と天使とサタンが納得する形で清算をされるのです。

 

こうして私の人生のすべてをお委ねできる神様を救い主を知っているということが人間にとっての幸せなのです。

 

 

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