「人は、その妻を知った。彼女は身ごもってカインを産み、『私は、主によって男子を得た』と言った。」(創世記4章1節)
「生めよ。増えよ。地に満ちよ。…」は1章28節にある御言葉です。これは人祖の堕罪以前に語られました。
だからと言って神が語られたことは変わらず、実行されました。エバが「主によって」と言った通りです。
神が園において人祖に語られた命令は些細なことでした。「木からとって食べてはならない」と言われただけです。二人の違反はさして重要なものでないように思われました。
彼らの子ども兄弟の間で殺人事件が起こりました。これ以上に人間の堕罪の深刻さを現わすものがあるでしょうか。エデンの園で起こった出来事は決っして小さなことではなかったのです。
人はエデンにおられなくなったこと、神から遠ざかろうとし始めたこと、以後、自分の考えで行動するようになったこと。にもかかわらず人は増えていくのです。
21世紀の現在、世界人口は70億を突破しようとしています。100億を超えることはもうすぐそこであることは、マルサスの統計学がそれを示しています。
二人が園において神の禁を犯したことで得た損失は計り知れないものがあります。そのうちに最大のものは神との距離が遠くなったことです。このことはほとんどの人にとって「あ、そう」と言うほどのことに思えるでしょう。
それでもここに書いて置くだけの意味はあります。人々はやがて神を知らないで過ごしてきた重みを知ることになるからです。人が増えるということは、それだけの人が死んでいくということです。死という現実には誰も逆らえません。
反面、人が禁を犯したことで得たこともあります。それは「善悪の知識」です。これは「自分で考える力」ということです。人々が頭を使ってこれだけ豊かで便利な世界にしました。この力があれば人類はどんな困難でも乗り越えられるでしょう。
最後の敵は「死」です。学問はこれを「無意味」で解決しようとしています。しかし、神はご自分の歴史を持たれました。このブログはやがてこのことも示します。この神の歴史がある限り、人は決して神から逃れることはできません。そして、神から離れた結果が「死」であるという現実と向き合わなければならないのです。
協力牧師Amos
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