それを食べるとき、目が開かれて、あなたがたが神のようになって善悪を知るものとなるのです。」(創世記3章5節)
前回「誘惑者」について書きましたが、その続きになります。人間を悪へと誘惑する者があるということは経験的には事実であることは疑えませんが、これは永遠のミステリーです。
普通は悪魔と呼ばれたりしますが絵に描けば漫画になりますから話になりません。これはイメージの問題のようです。しかし、イメージを軽く考えるととんでもないことになります。人間は現実の見える世界で生きている以上にイメージの世界で生きていると言った方がよいくらいです。
ここでの誘惑は「善悪を知る者」となることへの誘惑です。これは悪い感じは全然しません。知識はむしろ良い物のはずです。
だからこそ教育が発達し文明文化が発達し人類はここまで繁栄を築くことができたのです。エバに近づいてきた誘惑者が情欲をそそるような誘惑をしても彼女は気にも留めなかったでしょう。
ところが「賢くなる」ということで欲しいと思わせてしまったのです。聖書はこれを人間の堕罪としています。全くのミステリーです。
問題は「善悪の知識の木からは、食べてはならない」と神が言われたことです。これは道徳の問題ではありません。神が「~してはならない」と言われたという宗教問題です。これを理解するためには「宗教=道徳」と言う問題を理解しなければなりません。すなわち最初の人は「神の命令を超えた」これが問題だということです。
このブログはこうした非常に込み入った問題を解きほぐしていくことを狙いとしていますので、続けて読んでくださることを願っています。
協力牧師 Amos (A.S.S.)
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